ジョーカーとあん

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見ました。いや見てしまいました。結論から言うとメチャメチャ暗くなりました…。この映画を見たら誰も何故ジョーカーが犯罪者になったのかを否定できないでしょう。

貧困、障害、格差社会。この映画での初めてアーサーが人を殺した後にトイレで躍るシーン。主演のホアキンフェニックスが即興で考えて追加されたそうなのですが、このダンスを見たら誰しもが狂気と悲しみの末のダンスでしか見えないでしょう。私は見たくないとないとまで思いました。そしてラストでアーサーがジョーカーとして貧困層に支持されて躍るダンス。これが力を帯びて見えてしまうのにゾッとしました…。

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私的にもう一つ、社会格差で殺人者になった映画といえばこの予告犯。この映画で印象的なのは犯人と同じように恵まれない家庭と社会格差で苦しんだ幼少時代を過ごし、犯人を追う刑事が予告犯に「私はお前を絶対に認めない」と叫ぶシーン。似た境遇だからこそ腹が立つ。結構これも見ていてきついものがあります。

ジョーカーもこの予告犯も犯罪に走るのを止めてくれるきっかけがないまま、救いがないまま犯罪者になったとしか思えません。そんな映画がまた切ないですね。最近の映画では暴力描写が多いし、この格差社会やありのままの姿を描いていて見ていて辛いものがあります。

暗いばっかりもあれなので明るくなる映画をといったらこの新しいスタイルのバンパイアホラー。

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いい意味で期待を裏切ってくれたのがこのイラン制作の映画。架空の荒廃した街、バッドシティ。

モノクロ映画で、 主人公の男の子がイラン人だけどジェームズディーンを彷彿させるファッションをしていたり、なぜかバンパイアは常にボーダーのバスクシャツを着ていたり。で、この映画がバンパイアがロックをレコードで流すのですが、その曲がまたいい。ラストにこのロックが胸キュンです。

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今は亡き樹木希林さんで好きな作品がこの「あん」

幼いうちにらい病を患って社会とは隔離された施設から抜け出し、こっそり自分の好きなお菓子作りをしたくてどら焼き屋さんで生まれて初めてのアルバイトをするおばあさんの話。

この映画自体は2015年作で前々から見ていてずっと記憶に残っていたのですが、ジョーカー見た後にこの映画見たら、社会に文句言う自分が恥ずかしくなるなあと個人的に感じています。 最後に樹木希林さんがアルバイト先の店長に手紙を書くのですが、そのセリフを聞いたら尚更なのではないかと個人的に感じました。

暴力描写や暗いトーンの映画を見た後にこの映画見たらシャキッとします。これは主観になりますが、見たほうがいい気がします。

最後に音楽。個人的に最近可愛いなと推しのデュアリパちゃん。その金髪、変わってほしいくらい可愛い…。

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